豊胸シリコンバッグ抜去・入れ替えとは
豊胸に使用されるシリコンバッグ(インプラント)は年々改良され、性能も向上してきていますが、最新のシリコンバッグであっても、体内で永久的に品質が保たれるレベルにまでは至っていません。
体内で長期間にわたり摩擦を繰り返すうちに、シリコンバッグに穴が開いたり破れたりすることがあります。また、破れはしないものの内部のシリコンジェルが染み出したり、シリコンジェル自体が劣化して変色するケースも見られます。
こうした変化が起こると、シリコンバッグの周囲を覆っているご自身の肉の被膜(カプセル)が異物から体を守るために厚くなっていきます。
その結果、バストの触り心地がとても硬くなっていったりします。この状態をカプセル拘縮といいます。
カプセル拘縮が進行してくると、シリコンバッグの抜去や入れ替えを検討する必要性が出てきます。
当院の豊胸シリコンバッグ抜去・入れ替えについて
抜去・入れ替えのいずれを選択される場合でも、古いシリコンバッグを取り出すための切開部を設ける必要があります。
日本人の場合、以前は腋窩(ワキの下)からシリコンバッグを挿入する方法が主流でしたが、近年では乳輪周囲や乳房下溝(アンダーバスト)から挿入するケースも増えてきました。
どこからシリコンバッグを取り出すかは、ある程度ご要望に沿って選択することは可能ですが、それぞれにメリット・デメリットが存在します。

①腋窩
メリット
3つのうちで最も傷が隠れる場所にある。
デメリット
3つのなかで最もバストからの距離が遠くなるため、細かい作業をするのには向かない。
また、術後の痛みも他のアプローチよりも強めで腕の動きの制限を受ける。
②乳輪周囲
メリット
2番目に傷が目立たない、術後の負担が少ない。
デメリット
乳輪が小さいとシリコンバッグを出し入れするための十分なスペースが確保しづらい。
場所柄どうしても通り道にある乳腺や筋肉を手術中に傷つけてしまう可能性がある。
③乳房下溝
メリット
細かい作業をするのに最も適しており、術後の負担が最も少ない。
デメリット
傷が隠れにくい
各方法には上記のようなメリット・デメリットがあるため、それを勘案して術式を決めていきます。
実際に摘出した破損のシリコンバッグ

具体的事例のご紹介
CASE.1
『過去にワキからシリコンバッグを入れた。現在、特に困っていることやトラブルはないが、結婚して子供もでき、不要になったためシリコンバッグを取り出したい。傷は増やしたくないので出来れば同じワキから取り出したい』
→このようなケースでは”入っているシリコンバッグを取り出すだけ”で、それ以上の処置が不要なため、ご要望通りワキから取り出す方針で問題ありません。
【シリコンバッグ抜去(ワキから)】
CASE.2
『以前にワキからシリコンバッグを入れたが、古くなってくると劣化してくるので、最新式のシリコンバッグに替えたい。出来れば同じ傷から入れ替えを希望』
→特にシリコンバッグのサイズを変更されない場合は、同じ空間に入れ替えるだけで済むため、以前と同じワキの傷からのアプローチでOKです。
【シリコンバッグ抜去(ワキから)】
【シリコンバッグ入れ替え(同サイズ)】
CASE.3
『以前にワキからシリコンバッグを入れたが、抜去を考えている。ワキから入れた時はとっても痛く、腕もしばらく動かせなかったので今回はそうした影響が出にくい方法で抜去したい』
→ワキからのアプローチでは、どうしても傷が肩関節の動きの影響を受けてしまうため、他の方法よりも「術後に痛みが出やすい」「腕が動かしにくい」など、負の側面があります。
傷跡の位置が気にならないようであれば、アンダーに沿った傷から取り出すのが最も楽です。
【シリコンバッグ抜去(アンダーから)】
CASE.4
『昔、乳輪周囲からシリコンバッグを入れた。異物が中に入っている感覚が受け入れられなくなったため、抜去を検討している、出来れば同じ傷跡から取り出したい。』
→乳輪周囲から入れた、ということは元々ある程度乳輪のサイズがあるか、もしくは、小さい傷から入れやすい生理食塩水バッグやシリコンジェルバッグが入っている可能性が高いため、ご要望通り乳輪周囲からの抜去で問題ありません。
【シリコンバッグ抜去(乳輪から)】
CASE.5
『30年前にシリコンバッグを入れたが、中身が何かわからない。傷跡的にワキからシリコンバッグを入れた形跡があるが、かなりの左右差があり、どちらも触り心地がとても硬い。
抜くだけだと乳房が小さくなってしまって寂しいので、できれば最新式のシリコンバッグに入れ替えをして、触り心地の方さも同時に改善したい。』
→過去にワキからシリコンバッグを入れたと推察されますが、ご要望的には①中身がどうなっているか不明なシリコンバッグを抜き、②硬さを改善するために厚くなっている被膜(カプセル)も取り除き、③最新のシリコンバッグに入れ替えることをしないといけないため、傷跡的には隠れにくいですが、アンダーからのアプローチが最も適しているといえます。
【シリコンバッグ抜去(アンダーから)】
【シリコンバッグ入れ替え(同or小サイズ)】
【カプセル拘縮除去】
CASE.6
『30年くらい前にシリコンバッグを入れたが、年齢的にも抜去をしたい。アンダーに沿って切開された傷跡があり、バストの触り心地はとても硬く、右のバストの上内側に石のような硬さのしこりがあり、皮膚を摘んでもここだけが持ち上がらない。』
→バスト全体の触り心地の硬さから、カプセル拘縮を起こしていると考えられます。
また右のバストの石のような硬さは、シリコンバッグから漏れたシリコンが染み込んだことによって起こっていると予想されるため、アンダーからシリコンバッグを抜去し、同時にカプセル拘縮の除去、シリコンが染み込んだ組織の除去・癒着剥離を行います。
【シリコンバッグ抜去(アンダーから)】
【カプセル拘縮除去】
【癒着剥離】
CASE.7
『以前にワキからシリコンバッグを入れ、特に硬さも気にならないがもう少し大きなものに入れ替えたい。傷は増やしたくないので同じワキからやってほしい。』
→特に現状トラブルはないため、ワキからのアプローチでOKなものの、サイズアップする場合は中の空間を広げる必要があるため、シリコンバッグ入れ替え術の「サイズアップ」が適応となります。
【シリコンバッグ抜去(ワキから)】
【【シリコンバッグ入れ替え(サイズアップ)】
当院の豊胸シリコンバッグ抜去・入れ替えの特徴
- 特徴その1
- 状態診断と戦略設計を重視
- 特徴その2
- 3つのアプローチから選択可能
- 特徴その3
- 複雑症例に強い高度な被膜処置
- 特徴その4
- 術後の痛みと身体負担を最小限に
- 特徴その5
- 日帰り手術を基本としつつ、麻酔・安全を優先
- 特徴その6
- 徹底したアフターケア体制
- 特徴その7
- 術後の仕上がりを左右するポケット調整が得意
- 特徴その8
- 長期経過を見据えた施術説明とリスク開示
シリコンバッグの種類・挿入経路・ポケットの位置・容量など、過去情報の丁寧なヒアリングと現在の症状確認から、抜去のみ・被膜除去・入れ替えまで最適な術式を提案します。
腋窩、乳輪周囲、乳房下溝、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく説明し、患者様の希望と安全性・術後の快適さを両立した選択ができます。
拘縮や内容不明のシリコンバッグにも対応。硬さの改善や左右差の調整など、ただ抜くだけではなく「抜いたあとの質」まで考えた手術を行います。
バストから距離のある腋窩以外のアプローチを選択できるため、術後の腕の可動制限や痛みをできるだけ軽減できる設計です。
シンプルな抜去は30〜60分。被膜除去や入れ替えなど、長時間手術は全身麻酔で快適に対応し、必要時は宿泊提案も含め安全管理を徹底します。
ドレーン管理・圧迫固定除去・抜糸まで1週間で最低2回の通院を想定。
術後経過に合わせて検診やケアの継続提案も行います。
シリコンバッグ入れ替え時は、外観と触り心地の改善を同時に叶えるためのスペース設計や微細な調整を重視し、乳房下溝アプローチも積極的に活用します。
摩擦・ジェル滲出・劣化・拘縮などのメカニズムを明確に説明し、術後の経過目安(抜去1ヶ月/入れ替え2〜3ヶ月)を含め、リアルな仕上がりイメージを共有できます。
このような方に向いています
- 豊胸シリコンバッグが古く、劣化や破損・ジェル滲出が心配な方
- カプセル拘縮によりバストの硬さや違和感があり、触り心地を改善したい方
- 左右差・変形・硬さなどのトラブルを、抜去と同時に修正したい方
- シリコンバッグを抜くだけでなく、抜いたあとの見た目や質感まで大切にしたい方
-
現在トラブルはないが、ライフステージの変化により抜去を検討している方
(結婚・出産・授乳・体型変化・不要感など) - 過去の手術情報やシリコンバッグ内容が不明で、慎重な状態確認が必要な方
- シリコンバッグの入れ替えで最新の安全性・質・柔らかさを求めている方
- 以前の術後の痛みや腕の可動制限がつらく、今回は負担の少ない方法で抜去したい方
- 傷跡の位置や術後の身体負担を考えて、自分に合うアプローチを選びたい方
-
大きいサイズへの入れ替え、または被膜処置を含む長時間手術が想定される方
(麻酔や安全管理を重視したい方)
施術の流れ
カウンセリング・診察
カウンセリングにて、「何を(生理食塩水・シリコンジェル・CM Cジェル・コヒーシブシリコン)、どこから(腋窩・乳輪周囲・乳房下溝)、どこに(乳腺下・大胸筋下)、どれだけ(シリコンバッグの容量)入れたか」など把握している範囲で情報収集を行います。
続いて診察でそれらの情報が間違いないかどうか、現在トラブルがないかどうか、気になる症状があればその部位についての確認をいたします。
また、いただいた情報を踏まえてどのような戦略を立てるのか(抜去のみ・入れ替え・その他)ご相談させていただきます。

施術
単純なシリコンバッグ抜去の場合は、局所麻酔で行うことも可能です。
一方で、カプセル拘縮が起こりバストの触り心地が硬くなっている場合や、シリコンバッグの入れ替えを希望される場合には、手術時間が長くなることが想定されるため、全身麻酔でご案内することがあります。
手術時間の目安は、単純な抜去であれば30〜60分程度ですが、複雑な場合には数時間かかることもあります。




施術後
手術後は術後出血がないかどうか確認するため、しばらくの間当院でお休みいただいてからのお帰りとなります。
また静脈麻酔や全身麻酔で手術を行なった場合は、麻酔から醒めるまでの間クリニックにご滞在いただき、しっかりと歩いてトイレに行けるようになるくらいまで回復してからのご帰宅となります。




アフターケア
手術の内容によっては、手術した部分から血液や滲出液の排液を促すためのチューブ(ドレーン)を留置することがあります。
ドレーンは通常術後1〜2日後に抜去しますので、その時に合わせてご来院いただきます。以後は「手術部位の圧迫の除去」「抜糸」とご来院いただきますので1週間の間に最低2回の通院があるとお考えください。




施術について
| 所要時間 | 抜去だけなら30分~1時間程度。カプセル除去や入替を行う場合は最大3時間くらいかかることもあります。 |
|---|---|
| 通院回数 | 最低2回 |
| 痛み | 腋窩アプローチ以外は手術当日のみ。腋窩アプローチでは数日から1週間程度は腕の動きに伴う痛みあり。 |
| ダウンタイム |
傷口の抜糸は術後1週間で行います。内出血はおよそ術後2週間で消退いたします。 抜去のみの場合は1ヶ月程度でおおよその完成となりますが、入れ替えを行なった場合は見た目の完成に2~3ヶ月程度はかかるものとご承知ください。 |
よくある質問
- 治療後、痛みはありますか?
-
痛みは当日麻酔が切れてから数時間は持続しますが、術後に処方する内服の鎮痛剤でコントロールできることがほとんどです。
ただし、腋窩からのアプローチで行なった場合や、シリコンバッグを大きいサイズに入れ替えた場合、硬くなってしまったバストを改善するためにカプセル除去術を行なった場合などは、通常よりも痛みが増す可能性があります。
場合によっては、坐剤タイプの鎮痛剤を処方することもあります。ご不安な方は、あらかじめご相談ください。 - 手術は日帰りですか?
-
基本的には日帰りの手術となりますが、全身麻酔を伴う長時間の手術の場合、クリニックを退出するお時間が遅くなることがあります。
そのような場合には、クリニック近隣の宿泊施設に一泊していただき、翌日に再度ご来院のうえ検診を受けていただいてから、ご帰宅いただくようご案内することもあります。 - ダウンタイムはどれくらいですか?
-
手術内容にもよりますが、共通していることは傷口の抜糸を術後1週間で行うということです。内出血は、どの手術であってもおおよそ術後2週間で消退いたします。
抜去のみの場合は、1週間程度で日常生活には支障が出なくなるくらいの痛みに落ち着きますが、腋窩から行なった場合や、シリコンバッグの入れ替えを行なった場合は、おおまかな痛みが落ち着くのに2週間程度かかるケースもあります。 - シリコンバッグが入っていることで乳がん検診が受けられません。将来的な事を考えて抜去した方がいいのでしょうか?
-
乳がん検診で行われる「マンモグラフィー」の検査では、乳房を挟んでレントゲンを撮るという手法が取られる性質上、シリコンバッグ破損のリスクがあるため、検査を推奨されないケースがあります。
乳がん検診の受診は40歳以上から推奨されております。ライフステージの変化により抜去を希望される方は当院までご相談ください。 - 30年以上前にシリコンバッグ豊胸術を受けました。何が入っているか分からないのですが、抜去は可能でしょうか?
-
各年代により使用されていたシリコンバッグの種類はおおよそ決まっています。最も可能性が高いのがシリコンジェルインプラントです。内容物が漏出すると、シリコンジェルが組織に浸み出し、硬いしこりを作るのが特徴です。
抜去をする際は、それに合わせて厚くなったカプセル(被膜)を取ったり、浸み出したシリコンジェルによってできたシコリを、除去することもあります。
入れ替えまで検討されるとなると、手術内容的に大きくなってきますが、リスクもしっかりお話し、ご本人様の意思を確認しながら方針を決めていければと考えております。 - バストが右と左で硬さや位置が違うので、抜去もしくは入れ替えを考えています。
-
バストの高さに左右差があり、同時に硬さにも差がある場合はバストの一方、もしくは程度の差はあるものの両方のバストにカプセル拘縮が起こっている可能性があります。
抜去のみご希望の場合はシリコンバッグを抜くだけの手術で済みます。
入れ替えを希望される場合は、シリコンバッグの挿入位置が変えられる場合は(乳腺下から大胸筋下へ、もしくは大胸筋下から乳腺下へ)カプセル除去術は不要です。シリコンバッグが無い場所のカプセルは吸収されていくと言われていますが、入れ替えられる場所が無い場合はカプセル除去術も視野に入れる必要が出てきます。
抜去だけに留めるか、入れ替えまで行うかによって治療方針が変わってきますのでご希望をお伝え頂ければ、それに応じたご案内をさせていただきます。 - シリコンバッグが中で破れていると思うのですが放置して大丈夫でしょうか。
-
最近主流のコヒーシブシリコンジェルが充填されたシリコンバッグであれば急ぐ必要はありませんが、昔の生理食塩水、シリコンジェル、CMCジェルによるバッグの場合は放置せず、なるべく速やかに治療を受けられることをお勧めいたします。
生理食塩水バッグの場合は中身が完全に流出し、バッグがしぼんでしまって術中に見つけるのが困難になることがあります。
シリコンジェルの場合は周囲の正常組織に浸潤していってシコリを形成するリスクがあります。CMCジェルが漏出すると突然腫れた後にしぼんでいく特徴があるなど、バッグの種類によって事情が異なってまいります。 怪しいと思われた際は、まずは速やかにご相談にいらっしゃることをお勧めいたします。 - 他院で「リスクが高いから手術ができない」と言われました。こちらのクリニックで手術は可能ですか。
-
どのような理由で治療を断られるのかは受診をされる医院によって様々です。施術を担当できる医師が在籍していない、手術に必要な機器や設備が整っていない、あるいは手術に伴うリスク判断基準が厳しい、などが挙げられます。
また、シリコンバッグを挿入された当時の情報が少ない場合、正確な判断が難しくなるため、治療を断られる可能性が高くなることがあります。
可能であれば、以前受けられた手術内容をできる範囲で把握・記憶されているほうが、治療の選択肢が広がります。当然ながら、難易度が高いと判断される手術については、断られる可能性が高くなります。
当院では問診・診察・カウンセリングを通して、出来るだけ課題・目標を浮き彫りにし、どのようなことをする必要があるのか、どのアプローチがいいのか、どのようなリスクがあるのか等をご明した上で、一緒に最適なプランを考えられればと思っております。
まずは諦めずに、一度カウンセリングへお越しください。
料金表
| 施術内容 | 料金 | 備考 | ||
|---|---|---|---|---|
| バッグ抜去 (ワキ) |
440,000円 | |||
| バッグ抜去 (乳輪・アンダー) |
330,000円 | ※医師の診察によって可能か判断 | ||
| 癒着剥離 (シリコンバッグ除去時) |
55,000円 | |||
| カプセル拘縮除去術 (乳輪・アンダーからの抜去のみ) |
110,000円 | |||
| バッグ入れ替え術/同日 (モディバシリコンバッグ使用) |
880,000円 | ※カプセル拘縮除去必要(110,000円) | ||
| 血液検査 | 11,000円 | |||
| 処置代・お薬代・検診代 | 33,000円 | |||
| 局所麻酔 | 55,000円 | |||
| 全身麻酔 | 198,000円 | |||
※表示価格はすべて税込です。





