
「冬になると肌がカサカサする」
「お風呂上がりに肌がつっぱる」
「体が乾燥して粉を吹いたり、かゆくなったりする」
このような「肌の乾燥」に悩んでいる方は少なくありません。
では、なぜ肌は乾燥するのでしょうか?
肌の乾燥には、さまざまな原因があります。その大きな要因のひとつが、皮膚の「バリア機能」の低下です。
皮膚の一番外側にある角質層には、水分を保持したり、外部からの刺激が入り込むのを防いだりする役割があります。
このバリア機能が低下すると、肌内部の水分が逃げやすくなり、乾燥やつっぱり、かゆみなどの症状が起こりやすくなります。
では、バリア機能が低下する原因を見ていきましょう。
肌のバリア機能が低下する主な原因
1.紫外線によるダメージ
紫外線は、シミやそばかすだけでなく、肌の乾燥にも関係しています。
紫外線によるダメージが続くと、肌のバリア機能が低下し、水分を保持しにくくなることがあります。
また、紫外線による肌へのダメージは、乾燥だけでなく、肌荒れや色素沈着など、さまざまな肌トラブルにつながることも。
夏だけではなく、日常的に浴びる紫外線にも注意が必要です。
外出時は日焼け止めを使用し、日傘や帽子なども上手に活用しましょう。
2.空気の乾燥
空気が乾燥すると、肌からも水分が失われやすくなります。
特に冬は、暖房によって室内の空気が乾燥しやすくなります。
さらに、夏も油断はできません。
冷房の使用によって室内の湿度が低下すると、肌が乾燥しやすくなることがあります。
「乾燥するのは冬だけ」と思わず、季節を問わず室内の湿度や肌の状態を意識することが大切です。
3.間違ったスキンケア・入浴習慣
毎日の何気ない習慣が、肌の乾燥を悪化させていることもあります。
例えば、
- 体をナイロンタオルなどでゴシゴシ洗う
- 洗浄力の強いボディソープを使う
- 熱いお湯に長時間入る
- お風呂上がりに保湿をしない
- 乾燥しているからと何度も洗顔する
などです。
肌を強くこすったり、熱いお湯に長時間入ったりすると、皮膚のうるおいを保つために必要な皮脂などが失われ、乾燥しやすくなることがあります。
特に冬は熱めのお風呂に入りたくなりますが、乾燥が気になる方は、熱すぎるお湯や長時間の入浴を避けるようにしましょう。
4.睡眠不足や栄養バランスの乱れ
肌の状態は、日々の生活習慣とも関係しています。
睡眠不足や過度なダイエット、偏った食生活などが続くと、健康な肌を維持するために必要な栄養素が不足することがあります。
肌の健康を保つためには、特定の食品だけを意識するのではなく、肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質をはじめ、野菜や果物なども取り入れ、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
5.加齢による皮脂量の変化
年齢を重ねると、皮脂の分泌量などが変化し、肌のうるおいを保ちにくくなることがあります。
そのため、以前は気にならなかったのに、
「お風呂上がりに肌がつっぱるようになった」
「冬になると粉を吹くようになった」
など、年齢とともに乾燥を感じる方もいます。
加齢そのものを止めることはできませんが、毎日の保湿や生活習慣を見直すことで、肌の乾燥を防ぐことはできます。
乾燥肌を防ぐためにできること
では、乾燥を防ぎ、肌のバリア機能を保つためには、何をすればよいのでしょうか?
1.紫外線対策をする
外出するときは、日焼け止めを使用しましょう。
日焼け止めは一度塗れば一日中効果が続くわけではありません。汗をかいたり、こすれたりした場合は塗り直すことも大切です。
また、日傘や帽子、長袖の衣類などを組み合わせるのもおすすめです。
SPFやPAの数値だけでなく、使用する場面に合わせて選びましょう。

2.室内の乾燥対策をする
冬場など空気が乾燥しやすい時期は、加湿器などを利用して室内の湿度を調整しましょう。
また、エアコンを使用する夏も、肌の乾燥が気になる場合は加湿を意識することが大切です。
ただし、顔が乾燥するからと化粧水ミストだけを何度も吹きかけるのは、十分な保湿対策にならないことがあります。
化粧水などで水分を補うだけでなく、乳液やクリームなどを使って、肌のうるおいを保つことも意識しましょう。
3.肌をこすらず、入浴後は早めに保湿する
体を洗うときは、ゴシゴシこすらず、泡でやさしく洗うことを意識しましょう。
また、熱すぎるお湯や長時間の入浴は、肌の乾燥を招くことがあります。
お風呂から上がったら、タオルで肌を強くこすらず、やさしく水分を拭き取り、なるべく早めに保湿剤を塗りましょう。
乾燥肌のケアでは、「乾燥してから保湿する」のではなく、乾燥しにくい状態を維持することが大切です。
4.食生活と睡眠を見直す
肌も体の一部です。
健康な肌を維持するためには、たんぱく質やビタミン類、ミネラルなど、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することが大切です。
過度なダイエットや、ファストフードなどに偏った食生活が続いている場合は、まずは食事のバランスを見直してみましょう。
また、睡眠不足が続かないよう、できるだけ規則正しい生活を心がけることも大切です。
5.乾燥がひどい場合は皮膚科へ
セルフケアをしても乾燥やかゆみが改善しない場合、単なる乾燥ではなく、皮膚炎などの病気が原因となっている可能性もあります。
特に、
- 強いかゆみがある
- 赤みや湿疹がある
- 皮膚がひび割れている
- 保湿をしても改善しない
- 症状を繰り返している
といった場合は、皮膚科を受診しましょう。
症状に応じて、保湿剤などによる治療が行われます。保湿剤は乾燥による症状を軽減し、皮膚のバリア機能を維持するうえでも重要です。
まとめ
肌の乾燥には、紫外線、空気の乾燥、間違ったスキンケア、生活習慣、加齢など、さまざまな原因があります。
なかでも、皮膚のバリア機能が低下すると肌の水分が逃げやすくなり、乾燥やかゆみなどにつながります。
だからこそ、
「紫外線から肌を守る」
「肌をこすりすぎない」
「熱すぎるお湯を避ける」
「入浴後は早めに保湿する」
「バランスの良い食事と十分な睡眠を心がける」
といった、毎日の小さなケアが大切です。
乾燥した肌は、肌荒れやかゆみだけでなく、キメの乱れや小ジワが目立つ原因になることもあります。
「たかが乾燥」と放置せず、肌が乾燥していると感じたら、まずは毎日のスキンケアや生活習慣を見直してみましょう。
それでも症状が続く場合や、強いかゆみ・赤みなどがある場合は、自己判断せず皮膚科へご相談ください。



